学校運営連絡協議会
2004年から始まったそうだ。当時ネットで「学校運営連絡協議会」を検索したら、学校名が違うだけで同じ文がずらっと並んだ。それもそのはず、東京都から「設置要綱案」が3つ?ほど来て、そこから一つ選んでいたから。「保護者や地域住民などが公立学校の運営に積極的に関わる」んだそうだが...。
委員は、どこの学校も、町内会長、PTA会長、同窓会、中学(副)校長、などに要請していると思う。年3回会合をもつ。教員はサービス残業だが、学校外の委員には雀の涙ほどの手当てが支払われる。頼まれれば、みんな嫌だとは言わないのだろうが、本音は有難迷惑じゃないのだろうか。
スタートした初年度、わが校の教員はみんな反対していた。「運営に関わる」って下手に関われて理不尽な要望をされても大変だし、受け入れることのできる要望はいつだって聴く耳はあるし、特にそんなものを設置する意義を感じないからだ。そんなとき、校長は「上からのお達しだから、仕方ない」というスタンスならまだわかるが、国の意見=自分の意見で、頑固に言い張るから対立も深まるというもの。それでも委員に任命された教員は会議に出ていた。問題は「学校評価アンケート」、生徒全員、保護者全員、町内会、教員全員から集めると、真面目に集めたら2000枚以上、しかもアンケート項目は40個以上あったと思う。担任は生徒と保護者分の80枚集めた。
次年度にわかったことだが、校長は(教員は反対しているから、協力してくれる筈がない)と勝手に考えて、校長・副校長・事務室長の3人でアンケートを集計することにしたらしい。毎日、帰宅するとき、鞄に入れて持ち帰り...気が遠くなる作業だったろうと思う。どうもそれを恨んでいるようだった。でも誰も頼まれていないんだよね。いい薬になったかな?自分はもろ手を挙げて賛成しておきながら、もし平教員が「はい、はい」とやってれば、それを当然とテンとして恥じなかったかもしれないから。
私は次の年、委員を頼まれたから「アンケートの集計をするんですか?」と予防線を張った。結局別の委員が自分が顧問している部の生徒(50人位?)を使って集計すると、請け負ってくれた。それを聞いて事務室長がほっと安堵のため息をもらした。懲りたのねぇ。しかし、毎年、その先生が委員のわけではないし、生徒に集計させていいものかどうか、という問題もあり、ちっとも解決していない。分析?結局、その先生か管理職か適当に分析して書類にし、あとは委員間で回覧。職員会議にも出ていたと思うが、分厚い書類の割にはみんな黙って受け取っておしまいになる。他にも議題がたくさんあるしね。
異動先の学校では、主任として毎回会議に出たし、進路指導の概況みたいなプリントを作った。それも毎年だと似たりよったり、学校外からいらっしゃる委員の方たちもほとんど同じ...やはりいちいちこんな会議をする必要はないと思う。アンケートの方は枚数が集まらないから、集計はそれなりに簡単。保護者も提出するのはPTA役員位で、それはそれとして問題だけど。
現場でこれが必要だと思っている人っているのかねぇ。アンケート集計でお疲れさんでしたの校長も定年退職してしまったけど、実施してみて、本心からこの会議を必要だと思っているかしら?
蛇足だけど、昔、生徒全員に「学校に関する100の質問と要望」というアンケートをさせる、という校長がいましたよ。私が、「誰が集計するんです?エアコンを入れろ、自動販売機を入れろ、と要望しますよ、どう応えるんです、応えられないじゃありませんか?」と言ったらご機嫌斜めになりましたね。集計は自分でする、って豪語していましたが。いや、それは嘘で口から出まかせをいうんですよ。