進路主任研修


進路指導主任研修というものが、年間3回ある。主任は必ず出席しなければならない。事前にA4サイズで、「キャリア教育でどのようなことを工夫しているか」「課題は何か、どう克服したか」「他との連携はどのようなことをしているか」などの質問に入力してコピーを10枚持参する。

前半は全体会として講演があり、後半は分科会でグループ毎の討議と発表、どこかの校長か副校長の講評。一回目の参加のとき、講評中に、グループの他のメンバーはひたすら何か書いている。私は(この講評のメモをとってるの?それにしては大したことを言っていないけどなあ)と思いつつ、焦っていた。遂に、「何を書いてるの?」と隣の人に聞いたら、「これ、今しか書く時間が無いから」と示したのは、『進路指導研修』という冊子の「校長報告書」という欄。A4サイズで罫線だけがひいてある。真似して書きましたよ。(ところが校長が「出せ」と言わないので提出しなかった、その後は書かなかった。)

研修に毎回出席するものの、自校の課題になんら応援してもらえるわけでもなく、ただひたすらアイディアの出し合いなんですね。ハローワークとの連携とかジュニアインターンシップとか総合学習とか、それらを請け負って実施して超多忙なんですよ。ひたすら研修に出席するのみで、半日なんだけど、その時間も惜しい、出張すると授業の方は課題を作っておかなければならないし、あとでその課題を点検しなければいけないしね。

全体会で「インターンシップの取り組み」の発表があったりもした。一人の教員が専任になって他の分掌の仕事をせずにそれをやっているのだという。全生徒対象で、事業所との連絡、生徒の割り振り、一切がっさい一人でやるとのこと。いかにもその学校の“目玉”らしく発表していたが、その教師が異動したら、あとはどうするんでしょうね?異動しないにしても、毎年その人が担当してやるんですかね?「忙しい」と言っていたが、当たり前ですよ。

そんなこんなで、反吐がでるくらいうんざりしていたのだが、ある年度はなぜか「キャリア教育研修」(?)みたいなのがまたまた増えた。仕方なくまた出かけて行った。場所は○○高校。狭い会議室にパイプ椅子を並べて大人数を詰め込み、寒いせいで閉め切っていた。空気が悪いせいか、そのうちがんがん頭痛がしてきて、我慢できなくなり、外へ出ると同時に保健室でバファリンを貰った。暫くして戻ると今度は窓を開放してあって...みんな寒かったろうな。

分科会は主任研修と似たりよったり。ただどうしたわけか、いつものようにメニューの出し合いではなく、本音になって、私のグループでも、「インターンシップも保育実習も総合学習もみんなやってきた。結果ただひたすら忙しく、バタバタしてどの企画もじっくりやれない。おまけに肝心の生徒と接する時間がない。もっと仕事を精選すべきで新しいことはやるべきでない」とまとまったのである。印象に残ったのは、別のグループだが、黒板に貼った模造紙に「“超”多忙、金、人、口」と書いて、「多忙に超がつく、行政は金と人をくれ、口は出すな、だ」と発表したことだ。拍手がわいた。

まあ、でもこれらの言葉に都教委は耳を貸さないでしょうね。何かというといつもP(plan)、D(do)、C(check)、A(action)で、なんで日本語じゃないの?と思うんですが、都教委自体はPだけです(^^;

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