週案


週案というものを書いて提出しなければいけなくなったのは7年ほど前?だ。この経過はさておくとして、面倒臭いこと至極なのだ。今検索したら「週案フリーソフト」なるものまであった。さもありなんである。なんせ正式には毎週毎週出さねばならない、というのだから、雑務に追われているうちに一週間はすぐ経ってしまう。その結果、管理職(副校長)から、「未提出の連絡」をもらうということになる。

さて、その一年目のことである。様式は前述のものとは違っていて、管理職から紙を渡されて手書きしていた。日時と授業時数、授業内容を記入するには、カレンダー、年間行事計画、教科書、などを用意しなければいけない。しかも科目ごと授業累計が面倒で、1箇所間違えば、そのあとは全部訂正しなければいけなくなるわけだ。自分の計算ミスでなくても、臨時に行事が入れば授業がつぶれることもある。鉛筆で書いてコピーを提出。自分でもコピーを保存しておかなければ累計がわからなくなってしまう。最初の頃は真面目に本当のことを書いていた私は、あまりのややこしさに混乱していた。

ところが、ある先生が、涼しい顔でのたまった。「僕は4月にもう一年分を出してしまいました。何事があろうと毎週時間割通りきちんきちんと授業していることになっています。」彼のために言っておくが、決していい加減な教師ではない。むしろ優秀な教師の部類に入る。

というわけで真似をして次からは一年分を書いて出してしまった。週にA4サイズ一枚だから一人45枚くらいになる。それを記入してコピーをとるのだから、それだけでもかなりの労力だ。副校長は各教員のファイルをどう管理していたのだろうか。なんせ提出箱にどんどん入るのだから。一年分を出す人も入れば、その週の分を出さない人もいるわけで...。50人の教員がいるとして45×50=2250枚、コピーをとると4500枚の紙の無駄。

暫くして机上に「今週の週案が提出されていません」というメモがおいてあった。困惑して「もう一年分出したので、そんな筈ありません」と言うと、もう一回探す、という話になり、後に「あった、あった、済まん」と言われてホッとした。

後に異動して違う学校に勤めるようになってから、様式も変わり、上記フリーソフトと似たようなファイルをExcelで自作してプリントアウト、学期ごとに出すようにした。管理職への提出形式も、科目別に紙のフラットファイルに自分で挟んでおく、となった。それにしても、一つの科目を5人の教師が受け持っている場合もあるので、管理職の方は、チェックが大変だろうと思うよ。

週案に何を書いているか、授業累計が合っているか、を誰も見ていない、と私は思う。管理職は適宜「週案が提出されているか」のチェックをし、「管理職印」の欄に印鑑を押している。教育現場では、この週案を必要としている人は誰もいないだろう。労力と紙、資源を大量に無駄にしている。誰がそうしたかって? 答はこれ
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